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徹之進44 怪獣セトさま出現!

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「逆さ絵」というのがありますね。
怖い顔のおじさんの顔の絵を、逆さにしたら、笑い顔のおじいさんの顔に変身!
とか、いうやつ。

あれを、アイデアとして使って、なんとか漫画にならないかな・・・と
考えたのが、この回。

なにか「仕掛け」がイッパツあって、そのネタのために
全体が機能している「シカケ漫画」ですね。
こういうのは、「小学○年生」の別冊まんが付録とかに
昔、よくあったパターンなんです。
たいてい、パズル作家がネタだし手伝ってる。

迷路とか、山折り谷折りで何か別のものが出てくるとか、
光にかざして、すかして見ると、隠れたお化けの正体が見えるよ・・・とか。
ああいう「オマケマンガ」で、なにかやりたいな・・・
でも、新聞に載る時は、6ページぶんまとめて、一面に載るし、
やれること少ないなあ・・・つうことで、思いついたのが「逆さ絵」。

なかなか面白くできた。子供はこういうの好きだし、ウケるだろう・・・
と、思っていましたが、カミサンが印刷されたを見て、
「セトさまが怪獣に変身した」ように見えるのでは?
とか、言い出しました。

ううむ。なるほど。ボーッと見てると、そういうふうにカンチガイするかも。
いっそのこと「セトさまが怪獣に変身して、逆さになって、ほがらかになる」
という話にしたほうが、より、わかりやすかったかなあ?
ちょっと、後になって、反省した漫画ですね。

あと、こういうネタは、2次元の「まんが」でしか出来ない。
アニメにしちゃうと、面白くもなんともない・・・というか、
アニメにふさわしくないネタですね。

アニメにふさわしいネタを漫画でやると、作りにくいし、
ページ数もかかるし、たとえ、頑張って、良く出来ても、
普通の読者にはウケません。
漫画でしかできないことをネタにしたほうがトクなんです。

で、子供漫画として、ちゃんと面白くできていて、
この漫画を読んだ小学生が、「アニメも見てみたくなった。見よう!」と
なるようにするのが、この漫画版の役割なんですね。

アニメのコミカライズの仕事をやって、
「漫画ならではのアレンジ」「新解釈」をやると
「アニメと違うじゃないか! けしからん!」とか言う
熱心なアニメマニア(だいたい中学、高校生くらい)が、必ず出てくるんですが、
「アニメと漫画はもともと全然違うもの」なので、
比較して「違う! イメージ壊れた」とかいうのは、
対応に困りますね。
なるべく「イメージ壊さないように」努力はしてても、
「漫画ならでは」という部分もないと、ちゃんと6ページに面白くまとまらないので。

「電車と自転車をそっくりにしろ!」とか言われても
「似たような色を塗っておきますが、同じにはならないと思いますよ」と
答えるしかないもんなあ。似てるところもあるけど、全然違うモノだもんなあ。

でも、電車になるべく似るよう・・・・・自転車を改造して、
そっくりにしようと頑張る漫画家さんもいますね。
それも、立派に仕事してると思いますが、
「そっくりになっても、それは自転車として走らないだろ。
サイクリング楽しめねえじゃん」とか言いたくなることもあります。

ま、実際のところ、
何十ページも使えるのなら、そっくりに書いて、それなりに面白い
というふうにも、出来ないわけじゃないんですが。
そういうのは、あんまり、面白いやりかたじゃないですね。
「動かないし、声も音楽も出ない漫画」は、同じことやってたら、
アニメより「かなり落ちる」ものになると思います。

アニメで育っちゃったような、若い世代ほど、
「アニメも漫画も同じ」くらいにカンチガイしてますが、
「電車と自転車」くらいには違うと思いますよ。
「漫画世代のオッサン」としては、言っておきたいんですが。
by tetsu2259 | 2007-09-13 23:09 | 44 逆さ絵


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